鍼灸古典『黄帝内経素問』五蔵生成篇

五蔵生成篇の一部。

合するところ

之合也…其主也。

之合也…其主也。

之合也…其主也。

之合也…其主也。

之合也…其主也。

黄帝内経素問.五蔵生成篇.

合するところは臨床的にはこの通りだと感じます。

が書かれていますが、これは相克関係のことです。一番上の文なら、心に対する主は腎なので腎が心を制する、という考え方です。

属するところ

者皆属於

者皆属於

者皆属於

者皆属於

者皆属於

此四支八谿之朝夕也

黄帝内経素問.五蔵生成篇.

脈は目、髄は脳、筋は節、血は心、気は肺に属す。

肘関節・手関節・膝関節・足関節が左右で8か所。こういうところは、脈・髄・筋・血・気が常にあり出入りしているわけですね。だからこういうところは冷やさないことが大切。

臥する大事

故人臥血帰於肝

肝受血而能視

足受血而能歩

掌受血而能握

指受血而能摂

黄帝内経素問.五蔵生成篇.

日中は手足や各所の必要なところに血が巡り活動していますが、夜には肝に帰るとされています。そのための臥、横になるということですね。

高速バス、新幹線、海外渡航など長時間移動するよく感じますが、いくら睡眠がとれても横になれないと疲労はなかなか抜けません。災害時の車中泊でリスクが高まるエコノミークラス症候群など、度々問題提起されます。

血が肝に帰れず、寝ても疲れる状態です。

横になって休むことが大切なのだとわかります。

古典でも現代中医学でも肝は蔵血の機能があるとされていますが、これは現代解剖学でも同じです。肝臓は脳と同じく毛細血管が非常に豊富で大量の血液が巡っています。

凝するところ

臥出而吹之

血凝於者為痺

凝於者為泣

凝於者為厥

黄帝内経素問.五蔵生成篇.

風が中ると血が凝滞するとされています。ここでは寝ている時を想定しているのですが、特に症状が現れる重要な3か所が記されています。

それが、皮膚、脈、足です。

鍼で去る

此三者、血行而不得反其空、故為痺厥也

人有大谷十二分、小谿三百五十四名、少十二兪

此皆衛気之所留止、邪気之所客也

鍼石縁而去之

黄帝内経素問.五蔵生成篇.

衛気が留まるところは邪が留まるところでもある。それを鍼で留まらせないようにするわけですね。

だいたい川崎たまに鳥取。