百病の始まり
素問の生氣通天論篇には「風はいろいろな病気のもと」だと書かれている。
故風者百病之始也
清靜則肉腠閉拒雖有大風苛毒弗之能害
此因時之序也
黄帝内経素問.生氣通天論篇.
- 風は百病の始まり
- こころを清らかに静かにし、陽気が正常ならば、肌肉や腠理は閉じる。その時は強力な邪気でも侵入を拒む。
- 四氣にかなった生活をしている時にその力を発揮できる。
前篇に続き、生氣通天論篇でも四季に合った、自然の流れに沿う生活が重要だと書かれています。人も自然の一部だということを強調しています。
繰り返し
風(風邪、ふうじゃ)は様々な病気のものになるが、人はそれを防ぐ機能がきちんと備わっている。ただし、その機能が万全に働くためには日々のあり方がが大切。
そう言うようなことが素問には繰り返し書かれています。
現代の健康管理で言われていることに通じるものがありますよね。前篇には具体的な生活の送り方まで書いてあります。
この黄帝内経素問が書かれたのは、10年前でも100年前でもなく、2000年くらい前だと言われています。その洞察力、観察眼に驚かされ、見習わなければならないといつも感じさせられます。
そう言う意味で、黄帝内経という書は、医学書であり、養生の書であり、心理学や気象学の書でもあり、哲学書でもあります。他の人にとってはまた他の意味を持つのかもしれません。